進学

大学ってどういうところ?

高卒や専門卒の親御さんの中には、

大学ってどういうシステムなの?

という疑問点がある方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は一般的な大学のシステムについて解説をしていきたいと思います。
※大学によって多少の違いがあるので、ご容赦ください。

高校までとは違う部分が多いので、この程度は最低限知っておいたほうが良いかもしれませんね。

文系大学の1年

4月~7月までが前期
9月~1月までが後期 の場合が多い。

受験日程の関係上、私立と国公立では後期の時期や夏休みの長さが違うらしいけど、大体こういう感じ。
夏休みに「集中講義」があることも(受講は基本的に任意)

履修登録

期日までに履修したい科目を登録する。基本的に4月に行われる。

  1. 科目
  2. 開講されているセメスター(前期・後期・通年・集中講義)・曜日・時間
  3. 単位数
  4. 区分
  5. 受講できる学科・コース・学年

などがシラバスという授業の案内書に書かれているので、それを見て受講したい科目を選ぶ。
開講されている時間が被ると1つしか受講できません。

これをしないと何も履修できず、1年間を棒に振ります。
大学によりますが、救済措置がない場合もあるので要注意。
一年にとれる単位数に制限がある大学もあります。この場合、4年進級時にそれ以上の単位が残っていれば留年確定。
尚、科目によっては人気がありすぎて抽選という場合もあります。
その際の扱いは学校によって違います。上級生のほうが有利なことが多い。

なお、必修科目は必ず受けて単位をとらないと卒業できません。
選択必修科目は決められた枠内から既定の単位数取らないと卒業できないです。
何でも好きな科目を自由にとって良いのではなく、そういった縛りがある場合が多い。

大学の科目の例

科目名 経済学1
開講時間 前期 月曜日 2限
単位数 2単位
区分 一般教養(社会科学)
受講可能学部 全学部
受講可能年次 1年次~

講義

指定された教室で90分くらいの授業を毎週同じ曜日、時間に聞く。
最近は出席が筆者のころよりも厳しくなったので、規定以上休んでいると試験の受験資格がもらえない。
高校までと異なり、休んでいても誰からも怒られないので注意。
文系の場合、1時間目から5時間目までフルに埋まってることは稀で、空いてるコマがあることが多い。
全部入れると1年に取れる単位数を超えてくるので。

試験

基本的には7月と1月あたりに行われる。
たいていは追試なしの一発勝負。要するに受け忘れたりすると半年を棒に振ることになるので要注意。
出題形式は授業によって異なる。
普通のテスト形式、論述など
60点以上(大学によって±10点くらいの差がある)をとれば合格。
大学によって違うが一例として、90点以上S、80点以上A、70点以上B、60点以上C、59点以下D(不合格)…などの評価がつけられ、成績表にその評価が掲載される。
たまに就職活動、海外がらみなどで平均評価がみられる場合もある。

進級

3年時への進級くらいで習得単位でのハードルが設けられていて、満たしていないと留年扱いとなる場合と、
最後までハードルがない場合がある。この場合は卒業時のみにハードルがあり、一切単位を取っていなくても進級はできるが、卒業できないと5年生、6年生となっていく。

卒業

4年間在学して130~132単位程度(大学によって異なる)をとれば卒業。
ただし、必修科目の単位と区分必修単位を満たしている必要がある。
大学によっては卒業論文が必修の場合もある。大学のパンフレットに書いてあるので志望校がどちらであるかは調べておこう。

理系大学の場合

筆者は医療系しか知りません。その他理系では事情が違う場合もあるかもしれないのでご容赦ください。大学や学科によって事情が大きく違いそう。

なお、理工系などは基本的に後半になると「ゼミでの研究」が時間的、労力的に大きなウエイトを占めることになると思われます。

履修登録

文系とだいたい同じだが

  1. 1科目当たりの単位数が少ない
  2. 必修でがちがちに固められていることがある

という特徴があります。
医療系などではすべて大学によって科目がきめられているため、履修登録という概念がない学校も。
国家試験に必要な科目が大半を占めるため。

授業

理系は基本的に積み上げ方式のため、一つ落ちこぼれると理解ができなくなっていくケースも多いのでちゃんと出ることを推奨。

実験

午後から行われることが多い。時間が押すと日が暮れる(最大で8時くらいまで)こともあります。
全部出席しないと単位がもらえません。
筆者の大学ではインフルエンザなどのやむをえない場合の救済措置はあったけど、理由もなくさぼると単位が飛ぶと思ってもらえれば。
筆者の大学の場合はこれを飛ばすと留年が確定しました。
このため、理系の大学ではアルバイトの自由度が狭まります。
学費が高いのにアルバイトがしにくいというのが理系最大の難点でしょう。

試験

基本的には文系と同じ。文系より要求水準が高め。追試という制度がある場合がある。

進級

医療系は基本的に毎年ハードルがある。
学年ごとに数科目以上を落とすと留年になる。
その他理系は大学や学科による。(どこかにハードルがある学校が多いと思われる)

卒業

必修や区分必修を満たし、所定単位数をとれば卒業できる。
(卒業延期を除く)

卒業率は文系より低い。医療系の場合は4年(6年)での卒業率が3分の1、という大学も珍しくない。
その他理系の場合も、挫折して中退していく人もそれなりにいる。
私立の医療系の場合は国家試験を基にした卒業試験が課され、それに合格しないと卒業できない場合がある。
これを卒業延期(卒延)という。
卒業延期した場合、国家試験の対策講座を学校で受けることになる。

まとめ

大学生は、

自由度が高い分、出席していなくてもだれからも注意されない
(専門学校は注意される場合が多い)
時間の過ごし方自体でこれから先が決まる
自分で情報を取りに行く必要がある

部分があります。
自分でやりたいことがある人には有意義な4年間となるでしょう。
(一方その逆も…)