進学

高校時代までに知っておきたい、大学進学・大卒の失敗パターン

今回は大学進学で失敗するおもなパターンを取り上げていきたいと思います。
いくら大卒でも企業からの大卒職としての需要がなければ、高い賃金を稼ぐことはできず、
実際需要がない人は少なくありません。

たとえば…先日、ネットの海をさまよっていたら、

・勤怠が不安定な女性
・通信制高校に通う女性(多分)

の2名に、社会的に成功したであろう大卒の男性(複数名)が大学進学・大学卒業を推奨していたのを見ました。
当人の事情を加味してではなく

大学の授業で身につくものも多いし、大卒しかなれない職業もあって就職に有利だから、進学・卒業すべき!

といった感じに機械的に勧めている感じがしました。
メリットがあるのはわかります。就職の幅が広がるのも事実でしょう。
しかし、

少なくない額、期間の借金を背負う
就職できない、退職してしまう
大卒フリーター・ニート
過重労働で精神疾患を患う人もいる

ことがあるのも事実で、その面について取り上げずに手放しに推奨するのはよくないと思います。
人生を左右することだからこそ、失敗事例やデメリットについてもしっかり知る必要性があります。

結論としては、当サイトでは彼女たちに大学進学を推奨しません。特に前者。
勤怠不安定だと、1日8時間労働を安定してできないため、大卒待遇の正社員として働くのはほぼ無理だということです。
後者も普通の高校に行けなかった事情が精神疾患等なら推奨できないです。通信制に行った事情が何であるかによる、といったところですね。

大学進学の失敗事例

大学進学して失敗した人は少なからず存在します。なぜかそれが高校生に向けてフィードバックされることはあまりないけれど。

大学中退

せっかく大学に入っても、中退してしまう人もいます。
割合は基本的に偏差値が低い大学ほど高い。
成り行きでそれほど情熱もなく進学→中退というルートをたどったりも。

中退の主な理由は

  1. 怠けて学校に行かなくなってしまった
  2. 学費を支払うのがキツくなった
  3. 大学が合わなかった(人間関係含む)
  4. 精神疾患になってしまった(悪化含む)
  5. 勉強についていくのがきつい(主に理系学部)

などが挙げられます。
中退してしまうと「ヤメグセ」があると企業側に思われるため、純粋高卒より不利という意見も。

5については1と混同されがちですが、理系学部で本当にハードな学部というのはあります。
最短で卒業できるのが入学者の3分の1という大学すらもあるくらい。
怠けてなくてもハードなカリキュラムについていけなければ容赦なく落ちこぼれる…

非正規雇用・ニート

就職に失敗して、非正規雇用やニートになってしまう人もいます。
当然偏差値の低い大学のほうが多い。
筆者の決して広いとは言えないリアルの観測範囲ですら数人いるので、全国的に考えれば珍しくはないと思います。
尚、非正規雇用の場合男女ともに高卒、大卒の賃金差はほとんどありません。(参考 PDF注意)
金をかけた、ないしは借金を負っているぶん、大卒のほうが不利ということになります。
※ただし、非正規雇用の女性(子持ち主婦が多い)は社会保険などの負担を考慮して103万ないしは130万以下に収めてる場合が多いです。

精神疾患

これには2つのタイプがあります

  1. 過重労働が原因
  2. 大学時代にり患

前者は、時々報道されますね。ブラック企業でうつ病になって労災的な。
今まで健康だった人すら精神疾患になってしまうことすらあるハードな仕事も大卒職にはあります。
大学のレベル、企業の大きさなどを問わないので注意が必要です。
たとえば、東大卒の女性が某有名企業での午前までにも及ぶ過重労働で精神を病んで最悪の事態に…というのが以前大きなニュースになりました。

ましてや、もともと進学前精神疾患だった人は大卒総合職への就労はかなり厳しいんじゃないかと。仮につけたにしてもメンタルがやられてしまうと思います

大卒は稼げる代わりに精神をすり減らしているとも言えます。

大学時代に患って退学する人もちらほらいます。一人暮らしでつぶれていくケースも多いです。質問系のサイトで検索していただければちらほらそう言った事例は出てくるでしょう。

奨学金の返済困難

上記のような事情により、奨学金が返せなくなる人たちがいます。
奨学金は3か月以上滞納すると、いわゆる「ブラックリスト」に登録され、クレジットカードの作成や借金ができなくなります。
3か月以上の滞納の場合、普通の借金の回収を取り扱っている民間の業者に依頼するため、ほぼ普通の借金と同じ厳しさと考えていただいていいかと。
人生を変えてしまう重大問題であると思います。人的保証の場合は周囲の人の人生すら変えてしまいかねない。

詳しくはこのサイトに掲載されているので興味のある方は一読しましょう。

借金を背負うことでの人生の弊害

返済困難とまでいかなくとも、借金を返済しなければならないことで

可処分所得が減る(特に20代の間は無借金高卒より低いケースも多い)
結婚や出産に際するハードルになる
仕事に問題があっても奨学金のせいでやめにくい

といった課題があります。
仮に就職できたとしても超大手などでない限り、生活はかつかつになりやすい。
大卒女性の結婚・出産率は高卒より低いという指摘も。

奨学金がらみの理由としては

  1. 結婚相手が借金を嫌がるケースがある
  2. 出産でのブランクとかかる資金によって返済のハードルが高まる

ことが挙げられます。借金返済でかつかつなので子供を育てるのは無理!ってことですね。

※エリート女性(女医やいわゆるバリキャリなど)の場合、仕事が忙しすぎて結婚できないという面もあり、全体としてはそちらも大きな割合を占めますが。

成功した大卒の裏には失敗した人もいる

大卒で成功した人の裏には失敗した人の存在もありますが、
進路指導や進路相談では、「大学へ行けばこれだけ儲かるよ」とは教えてくれても、
「大学へ行って失敗した人もいるよ」とは教えてくれません。
なので、失敗例を知らされることなく、
安易に進学し、同じ失敗を繰り返すことになる人が後を絶ちません。

誰もが大学へ行けばいい職業につけるというわけではないです。
もちろん、病気の発症など進学後の予期できないアクシデントもあるでしょう。
ただ、スペック的に大卒待遇の労働者としての需要がない場合も少なからず存在します。
どこにも雇ってもらえずニート・非正規になることもありますが、
ブラック企業にしか採用されず、コキ使われてボロボロになって最底辺に落ちていくケースも多い。

それなら最初から進学しないほうがまだましです。