進学

逆転合格/逆転就職はかなり難しい【そんなに甘くない】

今回は、

「逆転合格」「逆転就職」はかなり難しい

という話をしたいと思います。

「あなたでも逆転できます!!」
というのは商売するなら絶好のキーワードでしょう。
そのため、あらゆる場所にあふれています。

ビジネスだけを考えるならそう言ったほうがはるかに楽です。

でも、逆転するためには、

  • 「泥水をすする覚悟」
  • 「効率的に勉強する」
  • 「ポテンシャル」
  • 「運」

あたりは確実に必要になってきます。
はっきり言って誰にでもできるほど甘くない。
厳しい言い方をしてしまうと、ほとんどの人が挫折するでしょう。

特に低偏差値の大学からの就職での逆転は

「不可能ではないけど、学力以外の理由があってその大学を選んだ人か、
学力以外の特技がある人じゃないとほぼ無理」
(女子の一般職はまた別)
大学受験と違い、大学名の時点でハンデがあるので。

「大学が低レベルでも逆転してる人がいるから大丈夫っしょ」

という考えで奨学金をつぎ込むのは危険すぎる。

いいところに行くのは難しい学校の卒業生が多い

事実として、

難関大学に進学するのは、偏差値の高い高校の人、
人気企業に内定するのも、難関大学の卒業生が多い。

いい企業や大学に入る大半が、難関な学校で研鑽けんさんを積んできた人たちです。
逆転ではなく順当。

就職の場合、
就職四季報や企業の新卒サイトに入社した人の大学名が掲載されている企業もあるので、
見れば一目瞭然でしょう。

「逆転」が大きく取り上げられるのは珍しいから

ビリギャルという有名な本があります。

低偏差値から逆転して有名私大に合格した女性の話を取り上げている本です。

でも、逆に考えましょう。
本にまでなって、しかもそれが有名になったのは、

低偏差値から逆転するのは極めて難しく、珍しいから

にほかなりません。
よくある話なら本にならないし、なったとしても目立つことはない。
県のトップ高校から地元の国立や難関私大に合格した話を書いても売れないでしょ。
そんな人はごまんといて、希少性がない。

逆転する人の特徴

逆転する人にはいくつか特徴があります。
これのどれにも当てはまらずに逆転をするのは難しいでしょう。

残念ながら誰でもできるわけではない。

逆転自体が稀だという実例

たとえば、筆者の出身高校(出身コースは偏差値50台)から、
東大や京大、国立医学部に合格した人は
(少なくとも筆者が大学に入学した時点で)歴史上ただのひとりもいなかった。
おそらく今もいないでしょうね。
※多分国立だと最高で金岡千広あたり。めったにいないけど。
早慶ならいますが。慶応は5年に1度くらい。
特に国立は逆転合格が難しいということを証明しているデータだと思います。
何十年もの卒業生の中から、ただのひとりも合格者がいないのだから。

ポテンシャルが高い

たとえば、

  • 偏差値高めの私立中高一貫校で落ちこぼれて偏差値35
  • 教育困難校で勉強しているのに成績が一向に伸びない偏差値35

の2人の生徒がいるとします。(時期は高2の1月あたりと仮定)
この場合、同じ偏差値35でも全く意味が違ってきます。

前者の場合、中学受験をやり抜いて偏差値高めの学校に入れたという実績がある。
勉強の仕方は知っているし、結果も出している。
だから、適切な指導者の下でやればできる可能性は十分にあるでしょう。
ビリギャルもこれに相当します。
それでも楽な道ではないのは事実ですが。

厳しい言い方をすると、後者に関しては可能性はほとんどない。
もっというと、大卒になっても就職に失敗する(早期離職も含む)可能性が
極めて高いので、高卒就職をお勧めします。
要領が悪く、大卒職に向いていないと思われるからです。
従順さを評価してくれる高卒のうちに就職するのが吉かと。

同じ教育困難高生でも、まったく勉強してこなかった人のほうが
非常に低いとはいえ、まだ逆転の可能性があります。

大卒就職の場合は(Fランク大学の)「特待生」「体育会系」「進学校出身」などがこれに当たります 。
体育会系と公務員を除いて、学歴も判断の一つなので、不利なのは事実。

彼らが倍率が高い企業に就職したいと願うなら、泥水をすする覚悟が必要。
しかも、答えがわかりにくいうえに、導いてくれる人(予備校など)が受験よりも少ないからいばらの道すぎる。
難関大生とちがって、人脈もないし。

覚悟を持っていて、かつそれを継続できる

逆転するためには、ダメだった今までの生活習慣を変える覚悟が必要。
行動しない人が逆転することはほぼないです。

クチでいうだけなら簡単ですね。でも実行するのは難しい。
だから、「3日坊主」ということわざが昔から言い伝えられている。

禁煙が難しいのと同じです。

喫煙者が「吸いてえ」と思うのと同じく、不真面目だった人は「あそびてえ」と思う。
周りも不真面目なことが多いので引きずられることもある。

真に泥水をすすった者のみに、逆転のチャンスが与えられる。

逆転に夢を見すぎないほうがいい

特に保護者に向けて言います。
子供が逆転することに夢を持ちすぎないこと。
特に本人がやる気がないのに、大学に無理やり入れるのは悪い結果になる可能性が高い。

大学さえ卒業すれば、勉強ができず自堕落な息子も
高賃金な就職ができるでしょう!

なんて思う親御さんもいらっしゃると思います。
でも世の中そんなに甘くなくて

大卒の中から大卒職に就く人を選ぶが、
大卒全員が大卒職になれるわけではない。

大卒ニート、フリーターの親御さんの中には、上記の父親のような
「頭が悪くても、大卒にさえなればなんとかなる」といった
甘い考えを持っていた人がちらほらいるように感じます。
しかし、なんとかならなかった。

まとめー逆転できるから大丈夫っしょと安易に思う人は逆転できない

ほとんどの人は逆転できず、おさまるべきところにおさまる

これが事実です。
少なくとも、安易に逆転を口にしたり、頼ろうとしたりする人は逆転できない可能性が高い。
逆転できる可能性があるのは本気になった人だけ。

そんなに楽な道ではないので、逆転という言葉に安易にすがるのはやめましょう。