進学

中高時代から就職を見据えようー学歴ごとの職種の違いなど

今回は、

進路を選ぶときにその先にある就職を見据えること

がテーマです。

高いお金を出したのにこんなはずじゃなかった

というのは、避けたいですね。

具体的にどの企業に入りたいかまでは考える必要はありませんが、
どういう種類の仕事をしたいか、生まれ持ったスペックでそれはやれそうか、
などは考えておいたほうがいいと思います。

いくら大卒になっても、企業側からの需要がなければ意味ないです。

特に奨学金を借りる以上、返せる職業に就く、ということを考えることは必須です。
そうでないなら、学費の安い通信制大学か、
高卒のほうが良いです。
借金を背負うということは、心理的に結構重いからです。
返せるところに就職できないのであれば足かせでしかない。

各学歴ごとの基本的な進路

男女によっても違いますが、男性を想定して書きます。
女性の場合はこれに加え、事務職メインの「一般職」という選択肢もあります。
もちろん、総合職に加え給料は落ちます。

あくまで「基本的」なので、それ以外の進路の方もいます。

高卒

→現場職
工場の製造職、接客業、建設業、トラックの運転手など。

基本的に、「上からの指示を受けて働く」「裁量が少ない」「単純作業」など
※すべての職種に当てはまるわけではありません

文系大卒

→総合職 ◎企業の中核になる部門で働く
営業、管理部門 人事、企画、財務など
※理系大卒でもなることが可能

コミュニケーション能力が最も重視される。

理系大卒

→技術職
研究、開発、設計等
※基本的に理系大または理系大学院卒業が条件。
専攻(学科)が就職先に大きく関わる。需要が多い専攻もあるし、あまりない専攻もある。

資格を取るためのコース、学部

医学科、理学療法学科、看護学校、美容師学校など(大学、専門学校、短大など)
※基本的に、国家試験受験資格が得られる学部、学科、コースへの進学が必要。それ以外ではなれない。(一部例外あり)

進路選びの考え方

皆さんがどういった仕事をやりたいか、で文系理系およびどの学校へ行くかを選ぶとよいでしょう。
たとえば、工場で働きたいのに文系の大学に行く、
のは、無駄になってしまうでしょう。
大学でしか就けない、得られないところをめざすのでなければ、高卒でも同じだからです。

理系は、技術者を育成するコースですが、文系と同等の就職をすることもやろうと思えばできます。
(ある意味上位互換)
大学や学部にもよるけれど、
大学生活がハードで、頑張らないとついていけないのがデメリットです。
バイトで生活費を賄うというのは文系よりも厳しくなります。
まったくできないわけではないけど…

文系は仕事となると「コミュニケーション能力」がものをいう世界です。
コミュニケーション能力に自信のない人はお勧めできません。
(このことについて、進路指導ではあまり触れてくれません。注意)

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大手工場の製造職正社員の場合、採用は基本的に高卒新卒中心なのでお気を付けください。
中学時代から決断して工業高校に入らないとほぼノーチャンスです。
成績に自信のある現場職希望の人にはお勧め。
ただし、それなりに成績や課外活動(部活など)実績などがないと厳しいとは思います。

大学進学を勧める高校教師側の事情

(就職が多い高校の場合)
最近増えたとはいえ、高校に来る企業の枠が限られている以上、
いける人には大学に行ってもらったほうが教師側としても都合がいい。
これは就職が無理そうだ…という生徒に、誰でも入れるような大学に行ってもらえば、就職を探す手間がかからない。
大学側にその後のケアも丸投げ可能。
その生徒のために勧めているとは限らない場合もあります。

高卒で就職できない人が、要求水準の高まる大卒での就職を戦い抜くのは厳しいです。
大学出て高卒並みの仕事ならまだ良いほうで、
ニート、フリーターも、親御さんとしては覚悟しておいたほうが良いと思います。
大学は自己責任で、主体性のない学生は基本的に放置されるので、
管理をある程度してくれる専門学校のほうがましなケースもあります。

大卒就職の実態

高卒より選択肢が増える代わりに、
企業の、人を見定める目も厳しくなるとお考え下さい。

大卒就職では主体性が求められます。
いつから動きましょう!などと指示や強制はしてもらえません。
主体的に動いたり、情報を取りに行ったりができないと、
取り残され、結局最後に、「余った」不人気企業(高卒待遇やブラックが大半)
にしかご縁がありませんでした、となることが珍しくない。

就職先探しも結局自分で動いていく必要があります。

当サイトでは、主体性や自己管理能力に欠ける人の大学進学はお勧めしません。
主体性がない人は、指示される側(高卒職)に行ったほうが幸せになれると思います。
自分で考えて動くことが、大学生活、就活、その後の(大卒の)職業で求められてくるので。

低偏差値大学の就職実態

総合職になれなかった人は、接客業、介護や高卒と同等な職種などに就くこともあります
低偏差値大学の文系学部では、およそ就職者の半分程度がそれらの低賃金で高卒でも就職可能な業界に行きます。

志望校の就職先を確認してみてください。接客業や介護などが多いなら、
あなたもそういう職種に就く可能性が高いということです。

これを知らずに、低偏差値大学からでも、「大卒らしい」「賃金が高い」職業につけると思い込む親御さんもいますが、
現実はそんなに甘くありません。

もちろんいないわけではありませんが、勉強以外の何かを持っていなければ不可能です。

体育会系、特待生、一芸持ち、コミュ充など

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学力がなくて低偏差値大に入ったほとんどの人が挫折します。
周りがだらけているのでその流れに逆らうのも難しい。
正社員就労できればまだましなほうで、大学に行かなくなり中退する人や、
卒業後ダラダラする人も少なくありません。